Concarino

生活支援型文化施設コンカリーニョ

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    Monthly Column

    コンカリーニョに縁のある人々による月替わりコラム


    それぞれの 「 ドン 」

     保育園のお遊戯会で小太鼓を担当して以来、私は叩くことに夢中となりました。小学時代は近所の和太鼓教室、中学時代は吹奏楽部のパーカッション、それがきっかけとなり音楽高校の打楽器科へ入学して西洋音楽理論の基礎を学びました。卒業後はロックバンドのドラマーとして活動、が、そんな時、憧れのロンドンへのちょっとした旅行で強烈なカルチャーショックを受けドラムに向かえなくなってしまいました。カルチャーショックといっても、「皆私よりも背が高い」とか「皆英語を話している」とかそういう単純なものだったんですが、生まれて初めて自分が日本人なんだと意識させられた出来事でした。それ以来、バンドで演奏していても、なんだか物真似にしか感じられなくなってしまい「日本人の私に流れるリズムってなんやろ?」ということを知りたくって、今から思えば安易すぎますが「日本のドラムといえば、和太鼓だよな」ということで鼓童へ入門。一年学んだらそれを糧にドラマーへ戻るつもりが早12年……たかがドン、されどドン。深〜いんですよ、これが。ドンの一打に喜怒哀楽の日々で今も相変わらず叩くことに夢中です。

     さて、この度はご縁有りましてコンカリーニョさんでライブさせていただける運びとなりました。コンカリーニョといえばド派手なタイダイ染めTシャツにロン毛を束ねた高橋さんと改築以前のレンガ倉庫、そして緩いのにディープで熱血なスタッフワーク。前者の二つはすでに古い記憶かと思いますので、この度、記憶をリニューアルできることがとても楽しみです。今回の公演は、自分で言うのもなんですが、今、ノリに乗っている鼓童の個性派五人で臨みます。 きっと、五人それぞれが青春をかけて模索している「どん」を感じてもらえるはず。コンカリーニョさんの懐をお借りして、普段の鼓童公演とは一味違った檻から飛び出るヒヨコ並みの弾けたライブになると思います。スペシャルな化学反応を期待しております!

    堀 つばさ

    京都出身。1996年、新潟県・佐渡島を拠点に世界中で舞台活動を繰り広げる太鼓芸能集団 「 鼓童 」の研修生となり、99年より正式メンバーとして公演活動に参加。近年、自作曲を発表するなど、鼓童の中心的メンバーへと成長し、2006年には坂東玉三郎 ×鼓童の公演 「 アマテラス 」や、夏のフジロック・フェスティバルで活躍。現代的な感性を、日本の風土や伝統と融合させうる数少ない若手アーティストのひとりとして注目されている。

    コンカリーニョ・高橋正和のつれづれコラム


    「 所変われば品変わる。だけど一緒なのさ! 」

     文化や習慣が違う土地、日本国内であっても場所が変わればずいぶん違うのに海外となればなおさらだ。言葉が通じないってすごいよね…というわけで数少ない海外での仕事の話。

    私が過去に経験している海外での仕事はチェコ(プラハ・フラデッツ)、アメリカ(ボストン)、そしてついこの間のロシア(サハリン)の3カ国。これらの仕事の内容はてんでばらばらだったけれど、ひとつ共通しているのはいわゆるスタッフとして参加したのは自分ひとりであったということか(音響さんも舞台監督もいなかった)。元々一人でやる仕事は嫌いじゃない。最初から大変だぞ!って分かっていて妙な気合いがはいるし、何があっても自分の責任であるということは見方を変えると気楽なものだ。本当に責任重大なんだけどね。言葉の壁は確かにあるね。観光でもない、生活でもない、仕事となれば数々の専門用語(日本独特の言葉もけっこうある)を使わなければならない。各所に通訳さんはいたけれど、問題は僕の使う日本語が理解出来ないってこと。時間が無いときなんかは言葉の通じない相手に直接アタック。通訳さんも理解しようと必死。そこで大事なのは愛ですよ愛!! 舞台に携わるものは舞台を愛すること、通訳さんも携わっちゃったからには同じこと。どんな演目でそこには何が必要で、そのためにはどうしたいのかということを言葉だけではない愛のあるコミュニケーションをもってすれば大体のことは伝わる。住む国は違っても同じ仕事をするものとして、いい舞台を届けることを責務とする私たちの目的は同じ。同じ世界に住むものとして、お互いの思うところを理解することはそんなに難しくない。

    ……ところがたまに愛が見えない人がいるのさ。義務感だけで最高の終演を目指してくれない人がいるのさ。多分どこの国にでも、もちろん日本にも……。そういう出会いがあるとアウト。もう必死。大開き直り大会。まあ、それも自分にとってはいい糧にはなるのだけれどちょっと寂しい気分になるな……。

     知らない国に行って奇跡のように出会ったあなたと仕事をすることは最高にわくわくする。もっといろんな場所に行って出会って、共に創って、お客さんの笑顔が見たいのさ。コンカリーニョの芯もそこにある。世界の一部だからね。

    たかはし・まさかず

    1961年生まれ。インドにて瞑想中、「光ある仕事に就きなさい!」という観音菩薩からの啓示をうけ舞台照明家を志す。自然と人智の結晶、石造りの旧コンカリーニョの設立・運営に携わり大いなる大地・そのGreat Energyの恩恵の元、魂の平和を求め人生という名の「旅」を続け現在に至る。NPO法人コンカリーニョ理事・舞台照明家・愛称まこし。

    劇場通信|Vol.9

    2007 年 9 月 1 日発行

    発行:NPO法人コンカリーニョ デザイン:3KG 編集担当:小室明子

    Special Thanks:

    A Picture

    一枚の絵

    JAMANI

    札幌在住。1995年よりフリーマーケット・露店にて作品の販売、アート活動を始める。作品は素材やジャンルにとらわれず、アクセサリー・切り絵・オブジェ・楽器・人形・お店の家具・カンバン・かばん・靴などさまざま。劇団千年王国・風蝕異人街等劇団の、舞台美術・衣装・フライヤーデザインなどをてがけ、2006年には人魚サーカス!( 劇団)でEDINBURGHFESTIVAL に参加した。